2009 Fiscal Year Annual Research Report
時間軸を考慮した最適配置問題に関する理論的ならびに実証的研究
Project/Area Number |
20710121
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
田中 健一 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 助教 (90408724)
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Keywords | 施設配置問題 / 最適化 / 数理計画 / 時間軸 / 最大被覆問題 / 都市計画 / サービス時間帯 / 整数計画問題 |
Research Abstract |
対象地域における施設の望ましい配置場所を求める施設配置問題には数多くの蓄積が存在する.本研究は施設配置問題を一般化し,時間軸を導入したモデルを構築することを目的とする.人々の一日の時間軸上の行動パターンをモデルに組み込み,施設のサービス時間帯の決定も含めたモデルを提案した.具体的には,就業者が仕事を終え会社から帰宅する途中に施設に立ち寄って一定時間サービスを受ける場面を想定し,施設サービスを受けられる人数を最大化するように複数施設の立地場所とサービス提供時間帯を同時に決定する問題を提案した.サービス利用可能者数を,少なくとも一つの施設に立ち寄りサービスを最初から最後まで受けることができ,かつ決められた時刻までに帰宅可能な人数と定義し,これを最大化する問題を整数計画問題として記述した.この問題の発見的解法を開発し,解の精度の向上と解法の高速化について検討を行った。また,立ち寄り型の施設利用を想定し,需要獲得力の大きな大施設と需要獲得力の小さな小施設が混在する際に,資金制約下で大施設と小施設の組合せと配置を同時に決定する問題を提案した.この問題の発見的解法と道路網を用いた最適配置結果の分析を行い,時間軸を導入した拡張モデルについての検討を行った.提案モデルを土台として,(1)利用者ごとにサービスの利用時間が異なる場合,(2)サービスの提供時間が変動する場合,(3)同一地点で複数種類・複数回のサービスを行う場合,などの新しい展開が可能であることを確認し具体的な方向性の検討を行った.
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