2009 Fiscal Year Annual Research Report
異なる製品再生ライフサイクルを考慮した循環型生産システムのモデル化と設計
Project/Area Number |
20710122
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
山田 哲男 Musashi Institute of Technology, 環境情報学部, 講師 (90334581)
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Keywords | 循環型生産システム / 製品ライフサイクルマネジメント / リユース・リサイクル / 分解生産システム / 組立生産システム / 環境 / 経営工学 / シミュレーション |
Research Abstract |
地球環境問題は21世紀に入りますます深刻化しており、製品の組立と分解から成る循環型生産システムの構築は急務であるが、効率性の観点からもシステム設計が行われなければならない。本研究では、製品ごとに異なる再生ライフサイクルを考慮し、素材の価値や利益、リードタイムなど市場価値の観点から組立と分解から成る循環型生産システムのモデル化を行うとともに、製品・再生・分解組立システム特徴の観点からシステムの設計基準を明らかにする。本年度の主な研究成果は以下である。 1.リバース・ブロッキングのある分解システムと仕分け工程について、待ち行列によるモデル化と数値解析によるシステム性能の評価を行った。さらに、仕分け工程のトラフィック(到着・サービス)やバッファ能力を考慮したモデル化を行った。 2.リユース・リサイクルのために回収される使用済み製品について、再生市場での製品・部品の価格と分解システムでの生産性を同時に考慮する分解システムの設計手順を提案した。使用済み製品の例としてパソコンを取り上げ、実際の分解・組立の作業時間や要素作業の先行順位関係をもとに、PLM(Product Lifecycle Management)ツールの部品表を活用する分解システム設計を行った。 3.分解の経済性を向上させるために、製品設計と分解システム設計の両者で行われる分解評価について、PLM活用による情報共有と両設計プロセスの統合に関する検討を行った。各プロセスで活用される情報と設計手順に着目し、潜在的な協働の効果を示した。 研究成果の一部は、海外論文誌等への掲載のほか、シンポジウムの招待講演や国際会議での研究発表を行った。また、欧・米・亜の海外研究者らと本研究の計画について意見交換を行った。
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