2008 Fiscal Year Annual Research Report
折りたたみコンテナ導入による空コンテナ回送の費用効果に関する研究
Project/Area Number |
20710124
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Research Institution | Oshima National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
新谷 浩一 Oshima National College of Maritime Technology, 商船学科, 准教授 (60290798)
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Keywords | ロジスティクス / 輸送計画 / コンテナ輸送 / 空コンテナの回送 |
Research Abstract |
近年の貿易不均衡によって, コンテナ船の寄港地では空コンテナの過不足問題が深刻化している。その問題の緩和に, 折りたたみコンテナの導入が期待されている。そのコンテナは, いくつかの企業によって開発されているが, 折りたたみコンテナは実務的に普及しているとは言い難い状況にある。そのコンテナの商業ベースでの誘導に対しては, 費用削減効果を明確にする必要がある。そこで本研究では次の研究内容を実施する。(1)なぜ折りたたみコンテナが普及していないのか, その要因について文献調査や関係企業へのヒアリング調査を実施する。(2)コンテナ港の背後圏の空コンテナ輸送を対象とし, コンテナをネットワーク上のフローに見立て, 回送コストを最小とするコンテナの運用方法を目的とした数理モデルの構築を行った。さらに, (3)そのモデルを用いて, 折りたたみコンテナと標準コンテナを比較し, 折りたたみコンテナがその程度の費用削減効果をもたらすのかを検討する。 現段階の成果は, (1)によって, 折りたたみコンテナの折りたたみ, 組み立て作業による手間やコストの発生が普及の大きな阻害要因となっていることががわかっている。(2)では, 線形整数計画問題として定式化を行ったが, 更に改良が必要である。(3)については現在, 数値計算で必要なデータ収集を行っている。 2008年度に実施した研究によって, ある一定の成果が得られたので, 国内学会にて2件, 国際会議にて1件の研究発表を行った。2009年度には2件の国際会議での研究発表が決定している, また, 国際ジャーナルへの投稿の準備も進めている。
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