2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20710129
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
高野 博史 Toyama Prefectural University, 工学部, 講師 (40363874)
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Keywords | 虹彩認証 / ユビキタス / 携帯電話 / バイオメトリクス / 回転補正 / 高速化 |
Research Abstract |
本研究では、携帯電話やPDAなどの携帯情報端末に搭載する虹彩個人認証アルゴリズムの開発を目的としている。今年度は、携帯電話等に使用されているマイクロプロセッサを搭載した携帯情報端末開発プラットホーム(Sandgate3-P)に虹彩認証アルゴリズム(虹彩形状認識および回転認識・補正処理)を実装し、アルゴリズムの最適化および認識精度の評価を行った。 (1)虹彩認証アルゴリズムのマイクロプロセッサへの実装および最適化 携帯電話などに使用されているマイクロプロセッサは、汎用のパソコンに使用されているCPUに比べると処理能力が劣るため、現状の虹彩認証アルゴリズムでは処理速度が著しく低下することが予想される。そこで、これまでに開発してきた虹彩認証アルゴリズムを最適化し、処理速度向上を図った。まず、虹彩認証アルゴリズムを携帯情報端末開発プラットフォームに実装し、各処理の実行時間を計測した。その結果、登録処理に3.3秒、認証処理に6.6秒の時間を要した。特に、極座標変換画像を作成する処理に3秒程度の時間を要することから、極座標変換の処理を高速化するために、1)極座標変換に使用する正弦関数のテーブル化、2)線形補間の簡略化を導入した。これらの最適処理を組み込むことで極座標変換に要する時間が0.035秒となり、大幅な処理時間短縮が実現できた。 (2)マイクロプロセッサに搭載した虹彩認証アルゴリズムの性能評価 虹彩認証アルゴリズムの最適化処理により、虹彩認証性能の低下が懸念される。そこで、最適処理を施した虹彩認証アルゴリズムの認識精度を調査した。22人分の虹彩画像を使用して認識精度を調査した結果、最適化前とほぼ同程度の認識精度が得られた。
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