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2009 Fiscal Year Annual Research Report

ブラジキニン受容体の作用機構解明に関する研究

Research Project

Project/Area Number 20710172
Research InstitutionNigata University of Phermacy and Applied Life Sciences

Principal Investigator

田宮 実  Nigata University of Phermacy and Applied Life Sciences, 応用生命科学部, 助教 (10468960)

Keywords有機合成 / コンピュータシミュレーション
Research Abstract

Gタンパク質共役型受容体(GPCR)ファミリーに属するブラジキニンB1受容体(B1R)の作用機構解明を目的に、当該受容体に対し拮抗作用を示す、velutinol Aの合成研究を行った。平成20年度に行ったコンピュータモデリングの結果から、velutinol Aの構造を特徴付けている、籠状に連結したDEF環部が、生理活性発現に重要な役割を示していることが示唆されたため、まずは、この構造の構築法の開発に焦点をしぼるため、既にvelutinol AのABC環部の既に整った、デヒドロエピアンドロステロンを出発物質とし合成に着手した。本化合物合成に於いて問題として考えられるのは、1)14位β水酸基の導入、2)17位への立体選択的C2ユニットの導入、の2点であった。この問題点を解決するため以下の合成戦略をとった。始めに、3位水酸基とΔ5の保護を兼ね、シクロプロパン誘導体を合成した後、D環部ケトンを三枝酸化反応により、エノンへと変換した。その後、生じたΔ16を立体選択的にエポキシ化し、続く、18-ケト部位のワートン反応により、アリルアルコールへと収率よく誘導した。得られたアリルアルコールの水酸基を酸化し、生じたエノンに対し、アリル銅試薬を用いたマイケル付加反応により、18-α選択的にC2ユニットの導入に成功し上述の問題点2)を解決することができた。なお、合成したこの化合物は、velutinol Aの全炭素骨格をそろえており、後の、研究において必要な、誘導体合成のベースキャンプと成り得るものである。最後に、問題点1)を解決するために検討を行った結果、最終的に、得られた化合物の二重結合のエポキシ化と環状ケトンのバイヤービリガー酸化反応を兼ねて、メタクロロパーベンゾイックアシッドを作用させることとした。その結果、狙い通りの化合物の合成に低収率ながら成功した。問題点1)を解決するためには、更なる研究が必要となるが、その足がかりと成る化合物の合成に成功したことになる。

  • Research Products

    (3 results)

All 2009 Other

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] Velutinol Aの合成研究2009

    • Author(s)
      井坂修久、田宮実
    • Organizer
      有機合成化学協会関東支部シンポジウム
    • Place of Presentation
      長岡
    • Year and Date
      20091128-20091129
  • [Presentation] ペプチド核酸の合成研究2009

    • Author(s)
      田宮佳奈、田宮実
    • Organizer
      有機合成化学協会関東支部シンポジウム
    • Place of Presentation
      長岡
    • Year and Date
      20091128-20090929
  • [Presentation] パラジウムを用いた新規Baeyer-Villiger型環拡大反応

    • Author(s)
      高田楓太、田宮実
    • Organizer
      日本薬学会第130年会
    • Place of Presentation
      岡山
    • Year and Date
      00000328-00000330

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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