2008 Fiscal Year Annual Research Report
UBL-UBA型ユビキチンレセプターを標的とした新規抗癌剤の開発
Project/Area Number |
20710175
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
川谷 誠 The Institute of Physical and Chemical Research, 長田抗生物質研究室, 協力研究員 (50391925)
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Keywords | UBL-UBA型ユビキチンレセプター / 阻害剤 / 癌 |
Research Abstract |
本研究課題は、UBL-UBA型ユビキチンレセプターに対する特異的阻害剤を開発し、それをツールとしてUBL-UBA型ユビキチンレセプターのユビキチン・プロテアソームシステムにおける役割を明らかにすること、またUBL-UBA型ユビキチンレセプター阻害剤の抗癌剤としての有用性を検証することを目的としている。今年度は、化合物アレイを使ったUBL-UBA型ユビキチンレセプターに対するリガンドスクリーニングを行うため、ヒトUBL-UBA型ユビキチンレセプターの代表的な遺伝子(ubiquilin、HR23など)をクローニングし、精製リコンビナントタンパク質を調製した。Ubiquilin 1については、UBLドメイン、UBAドメイン、あるいは両ドメインを欠損させた欠損変異体を作製した。野生型Ubiquilin 1タンパク質の化合物アレイによるリガンドスクリーニングを行った結果、およそ7,000化合物の中からUbiquilin 1に相互作用している可能性のあるヒット化合物を数十種類見出した。他のUBL-UBA型ユビキチンレセプタータンパク質群についても現在スクリーニングを進めている。また、抗癌作用を有する植物由来低分子化合物GUT-70に、Ubiquilin 1と相互作用する活性があることを見出した。GUT-70は、プロテアソーム活性を直接阻害することなく細胞内のユビキチン化タンパク質を蓄積させたことから、GUT-70は細胞内においてUbiquilin 1の機能を阻害している可能性が示唆された。今後は、スクリーニングで得られたヒット化合物の阻害活性や特異性の評価を行う。そして、候補化合物を用いてUBL-UBA型ユビキチンレセプターの機能を解析するとともに、候補化合物の抗癌活性について調べていく。
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