2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20720050
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Research Institution | Okinawa University |
Principal Investigator |
須藤 義人 Okinawa University, 人文学部, 講師 (00369208)
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Keywords | 弥勒神 / 仮面芸能 / 来訪神信仰 / 琉球諸島 / 豊年祭 / 結願祭 |
Research Abstract |
本研究では、各地の「弥勒神」の伝承誌を作成するために、過去に映像記録した「仮面」「衣装」「芸態」を分析して比較する作業を行った。また、弥勒芸能を図像学の視点から体系化するために、先行研究を参考にして弥勒神の分布図・リストを再構成し、本島26、八重山21の計47芸能について書類調査をした。風流系踊りと来訪神信仰に関する資料収集も行った。 1. 伝承誌の記録・作成 : 初期研究として弥勒神に関連する資料を収集してきたが、聞き取り調査を進めてゆく上で一番の障害となっているのは、出典があいまいな字誌(村落誌)や、用語定義や芸態の分類方法が濫立している研究資料群である。民俗芸能論的な視点や、既存の関連資料を吟味してゆき、図像学的に分析・分類する基礎研究を行った。 2. 芸態の記録・分析 : 各地の弥勒神の芸態を比較するために、すでに研究代表者が収集したデジタル映像による記録保存を始めた。収集した映像記録から、踊り・道巡りの構成、身体動作の技法、踊り手の仮面・仮装について分析する方法を検討し、それらの結果から、図像学的な視点からの分類を試み、弥勒芸能に顕現する<弥勒神イメージ>を体系化する基礎調査を行った。
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