2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20720050
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Research Institution | Okinawa University |
Principal Investigator |
須藤 義人 沖縄大学, 人文学部, 講師 (00369208)
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Keywords | 弥勒神 / 仮面芸能 / 来訪神信仰 / 琉球諸島 / 豊年祭 / 結願祭 / マレビト芸能 / 長者大主 |
Research Abstract |
平成20年度・平成21年度に引き続き、弥勒芸能を図像学の視点から体系化するために、来訪神信仰に関する資料収集と調査を行った。弥勒芸能は「マレビト芸能」の一種であり、他の来訪神(マレビト)を表象する仮面芸能との比較研究を進め、『マレビト芸能の発生琉球と熊野を結ぶ神々』(芙蓉書房出版)という研究書にまとめた。 1.伝承誌の分析:平成22年4月~平成23年3月 初期研究として弥勒神に関連する資料を収集し、聞き取り調査を進めた。民俗芸能論的な視点や、既存の関連資料を吟味していき、図像学的に分析・分類する比較研究を行った。 2.芸態の記録・考察:平成22年7月~平成23年3月 各地の弥勒神の芸態を比較するために、すでに研究代表者が収集したデジタル映像による記録保存を整理した。収集した映像記録から、踊り・道巡りの構成、身体動作の技法、踊り手の仮面・仮装について分析した。それらの結果から、図像学的な視点からの分類を試み、仮面芸能に顕現する<神イメージ>を体系化する調査を行った。 「マレビト芸能の発生」の論理的構築にむけ、来訪神芸能の比較検証を行った。特に、南城市の大里古堅のミーミンメー、佐敷外間のミルク、佐敷津波古のミルクなどとの比較検証するために、現地調査を行った。また、来訪神の一形態である「長者大主」に着目し、玉城百名、玉城前川、知念知名を調査した。
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