2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20720072
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高野 泰志 Kyushu University, 人文科学研究院, 准教授 (50347192)
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Keywords | ヘミングウェイ / キューバ |
Research Abstract |
9日25日に福岡を出発し、26日にハバナに到着。27日にサンチアゴ・デ・クーバに向かい、ヘミングウェイがノーベル賞受賞メダルを寄付し、『老人と海』で描いたコブレの教会を訪れた。 28日にハバナに戻り、29日にはサンフランシスコ・デ・パウラにある旧ヘミングウェイ邸フィンカ・ビヒアを訪ね、そこでヘミングウェイの蔵書を閲覧、撮影した。また当地の研究者でヘミングウェイ博物館館長に話を聞き、有益な情報を得ることができた。 30日には,やはりフィンカ・ビヒアで、ヘミングウェイ存命中の知人3名にインタビューを行い、貴重な話を伺うことができた。 10月1日には現在は博物館として公開されているハバナにおけるヘミングウェイの定宿アンボス・ムンドスホテルを調査した。 12月12日には関東学院大学において、今回の調査の成果を発表した。キューバにおいてヘミングウェイのカトリシズムに関する新たな情報を得たので、その成果を元にして、『誰がために鐘は鳴る』を読み直す試みである。 3月28日にはさらなる成果の発表にむけて、第82回日本英文学会全国大会のシンポジウムの打ち合わせを行った。発表は5月30日に神戸大学で行われる予定である。 今回のキューバ渡航では,これまでアメリカの研究者には知られていなかった情報を多数入手することができ、大きな収穫を得た。2010年度にはローザンヌの国際ヘミングウェイ学会において、今発表の成果を国際的に問う予定である。これまでのアメリカのヘミングウェイ研究におけるキューバの問題に大きく修正を迫ることができるものと確信している。
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