2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20720092
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Research Institution | Musashi University |
Principal Investigator |
野呂 康 Musashi University, 総合研究所, 研究員 (70468817)
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Keywords | 仏語 / 仏文学 / 思想史 / 西洋史 / 社会学 |
Research Abstract |
本研究には二年間の研究期間と費用が予定されている。一年目にあたる本年度は以下三点を目標としていた。すなわち、1. 東京大学総合図書館所蔵マザリナードのマイクロ化、2. マイクロと現物を用いての文書の電子目録化、3. フランスの社会科学高等研究院とパリ第三大学の共同研究グループ主催のシンポジウムへの参加と調査結果の一部報告である。 1. 予算の都合から、東大コレクション中、DとEのみをマイクロ化し購入した。 2. 新旧のマイクロと現物で確認しながら、すべての文書を網羅した電子目録を作成すべく、総数3000点近くに及ぶ文書を一点ずつ確認し、現代綴りに直しながら手作業で入力していった。結果、目録の基礎となる書誌情報の入力は独力で完了した。また入力を終えた仮目録を用いて、五つのコレクションに含まれる重複文書の調査を行なった。 3. フランスの研究グループが主催するシンポジウムに参加し、成果の一部を発表することができた。講演は、現在調査中で不確定要素の多いマザリナードではなく、並行して研究を進めているジャンセニスムと出版に関したものである。 以下、他の成果を列挙する。まずマザリナード研究に必要とされる基本文献の多くを購入することができた。また電子目録化のため、検索システムの開発と製作をした。次いで一橋大学付属西洋社会科学古典資料センター所蔵のマザリナードも調査し、ここでも世界的にみて稀少な文書を発見することができた。最後に、来年度開催予定の「マザリナードとジャンセニスムに関するシンポジウム」(仮題)準備のため、映像作品(約20分)の前半を発注し撮影と編集を終えた。
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Research Products
(2 results)