2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20720107
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
千田 俊太郎 Kyoto University, 文学研究科, 講師 (90464213)
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Keywords | 言語学 / 文化人類学 / パプア諸語 / パプア・ニューギニア |
Research Abstract |
本年度は、6月に、シドニー大学で開催されたパプア諸語に関する国際学会に出席、シンブー諸語のトーンの再構に関して発表し、おもなパプア諸語研究者に研究計画を周知し、協力関係を確立した。 続いて基盤研究(B)#20320065(研究代表者大西正幸)の予算で8月に、シンブーを中心に現地調査、ドム周辺地域の言語方言踏査を行なった。この際、GPSにより地理的情報のデータを得ることも実験的に行なった。言語/方言境界の輪郭や地域特徴の分布の一部がこの調査によって明らかになった。また調査ビザ取得の準備ができた。 3月の調査前まで、これまで収集したドム語語彙のうち植物に関する語彙をリストし、調査ビザ取得後、現地調査では主に植物の名称や利用方法について聞き取り調査を行なった。植物については、樹木を中心とした調査になったが、雨期ということもあり、茸に関するドム語話者の民族的な知識についても資料を集めることができた。動物については調査地にあまり獣が出ないため、鳥が中心になった。以上のテーマを軸にした自然発話をMarantz PMD660(録音機)+AKG C1000Sで録音、重要なものについては話者と協力しながら書き起こした。 場所表現を数言語対照した論文をエスペラントで発表、パプア諸語の比較言語学的研究の現在の到達点を示すPapuan Pasts所収の諸論文の英文書評を大西正幸と共同執筆、ドム語語彙の意味論的側面についての記述を発表したほか、成果の一部は国立民族学博物館でも口頭発表した。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Review on : Pawley, A., R. Attenborough, J. Golson, and R. Hide (eds.). 2005. Papuan Pasts : Cultural, Linguistics, and Biological Histories of Papuan-speaking People2009
Author(s)
Onishi, M., S. Tida, R. Ono, Y. Negishi, K. Tadokoro and T. Furusawa
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Journal Title
People and Culture in Oceania 24
Pages: 81-87
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[Journal Article] 〓2008
Author(s)
Kim, Sunmi, Takubo, Yukinori, Chung, Sung Yeo, and Tida, Syuntaro
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Journal Title
2008年度韓國言語學會冬季學術大會資料集
Pages: 91-101
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