2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20720121
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
青木 博史 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 准教授 (90315929)
|
Keywords | 派生 / 複合 / 重複 / 句 / 語形成 / 形式名詞 / 文法史 |
Research Abstract |
本年度における研究の業績は,以下のとおりである。 (1)編著『ガイドブック日本語文法史』(高山善行・青木博史編,ひつじ書房,2010年4月) (2)発表「述部における名詞節の構造と変化」(第35回関西言語学会ワークショップ「日本語における名詞節の脱範疇化」,京都外国語大学,2010年6月) (3)論文「近代語における「断り」表現-対人配慮の観点から-」『語文研究』108・109合併号(九州大学国語国文学会,2010年6月) (4)論文「名詞の機能語化-形式名詞を中心に-」『日本語学』29巻11号(明治書院,2010年9月) (5)単著『語形成から見た日本語文法史』(ひつじ書房,2010年11月) (1)は大学生向けのテキストとして編んだもので,最新の成果を一般向けに分かりやすく解説した。「ヴォイス」「準体句」「文法史と方言」の3つの章を執筆した。(4)では,形式名詞の機能語化について,語形成論の観点も交えて記述した。文法化理論をふまえ,歴史的研究では手薄な統語論的観点からの分析を主に行った。(5)はこれまでの研究成果の集大成であり,動詞を中心とした派生・複合・重複の諸現象について,総316ページを費やして記述した。出版にあたっては,本年度の「研究成果公開促進費」の交付を受けた。 以上,本科研の最終年度にあたる本年度においては,語形成に関する諸現象を歴史的観点から記述するという研究目的に沿った重要な研究成果を,著書を含めて数点発表した。
|
Research Products
(5 results)