2009 Fiscal Year Annual Research Report
認知類型論からみた英語自動詞構文の特徴:エスキモー語、日本語との対照を中心に
Project/Area Number |
20720130
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
田村 幸誠 Shiga University, 教育学部, 准教授 (30397517)
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Keywords | 自動詞構文 / 認知類型論 / 様態と移動 / エスキモー語 |
Research Abstract |
昨年度は国内の研究会学会で2本・国際学会で1本の研究発表を行った。まず、国内の学会発表(第52回中部日本・日本語学研究会)では研究テーマである自動詞構文のなかで、特に相互性が表れる構文に焦点を絞り、他動詞構文的に描写する英語に対して、日本語では動詞複合語として、ユピック語では自動詞的かつ複合語的描写をおこなうという特徴について記述的な報告を行った上で認知類型論的な一般化をおこなった。さらに、もう一つの国内研究会(京都言語学コロキュアム)では、上記の研究に受身形態素を伴う場合もあわせて報告し、特に、認知言語学の立場からユピック語に見られる反受動による自動詞化と日本語における受身による自動詞化には対称的な関係が考察されることを議論した。 上記の内容は国際学会の学会発表(国際認知言語学会)で採択されていたのだが、学会の開催が中止され、海外では発表できなかったため、あらためて、現在別の国際学会に応募している。最後に、上記の3つの言語を比べた認知類型論的な研究の成果を応用言語学として捉えた場合、どのような含意があるのかということをテーマに英国応用言語学会で研究発表を行った。
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Research Products
(4 results)