2010 Fiscal Year Annual Research Report
認知類型論からみた英語自動詞構文の特徴:エスキモー語、日本語との対照を中心に
Project/Area Number |
20720130
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
田村 幸誠 滋賀大学, 教育学部, 准教授 (30397517)
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Keywords | 自動詞構文 / 認知類型論 / 様態と移動 / エスキモー語 |
Research Abstract |
(i)フィールドワーク:今年度も9月21日から28日にかけて、アラスカ州フェアバンクス市(アラスカ大学フェアバンクス校)にてCaan Toopetlook氏の協力を得て、エスキモー語の聞き取り調査をした。今年度は特に指示詞と移動ということを中心に多くの聞き取りを行った。 (ii)学会発表:まず、昨年のフィールド調査の資料を中心とした国際学会での発表を行った。9月16日から20日までカリフォルニア大学サンディエゴ校で開かれたthe 10th Conference of Conceptual Structure, Discourse and Languageという学会で、発表タイトルは"A Patient-Oriented View of Force Dynamics and the Relationship between Indirect Passives and Causative Constructionであった。示唆に富む意見が得られ、非常に有益な学会発表であった。また、本研究は用法基盤主義の文法感にたつが、その意見交換も兼ねて、オーストラリア、シドニー大学で開かれた第3回Free Linguistics Conferenceで研究発表を行った。発表タイトルは、Grammar Instruction that works along with Intercultural Communication : Some Applications of Cognitive Linguistics to EFL Classroomである。また、国内では福岡認知言語学会でも研究発表を行った。 (iii)論文発表:論文発表としては、(ii)で述べた用法基盤主義に基づいた言語学習に関するものを様態移動を中心に論文にまとめた。来年度は(i)の研究成果と(ii)の国際学会での発表を論文にまとめたいと考えている。 (iv)その他のこととして、直接研究とは関係ないが、フィールドワークの体験エッセイを連載する機会を得た(『失われていくものと残したいもの:アラスカ・エスキモー(1)(2)『Teaching English Now:英語教師のための情報誌(vol.19/20)。広い視点で考えた場合、こういう活動も重要であると考えている。
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