2010 Fiscal Year Annual Research Report
北東北諸藩の藩庁日記にある松前・蝦夷地関係記事の基礎的研究
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20720179
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| Research Institution | History Museum of Hokkaido |
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Principal Investigator |
三浦 泰之 北海道開拓記念館, 学芸部, 研究員 (50300843)
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| Keywords | 日本近世史 / 北海道史 / 北東北諸藩 / 藩庁日記 |
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| Research Abstract |
本研究では、第一に、北東北諸藩(具体的には、弘前藩・南部藩・八戸藩の三藩)の藩庁日記に登場する松前・蝦夷地関係記事を網羅的・体系的に把握し、データベース化を行うことを目的としている。そして、第二に、その作業を通じて、近世期の松前・蝦夷地をめぐる政治的・社会的・経済的・文化的な状況に関して、新たな事実と論点を提示することも目的としている。特に、近世期の北海道を対象とする研究、それも近世中期までの時期を扱った研究においては、松前藩政に関わる文書や藩領域内の地方文書の不足に基因する史料的な限界が指摘されており、本研究を通じて把握する資料によって、その「限界」が多少なりとも克服されることが期待される。
平成22年度は、前年度に引き続いて、弘前藩の藩庁日記である『弘前藩国日記』(青森県立図書館所蔵マイクロフィルムを利用。原本の所蔵は弘前市立弘前図書館)の調査を重点的に実施した。主な調査内容は、下記の通りである。
1、『弘前藩国日記』全3,300冊余の内、平成22年度は、天明8年(1788)4月～寛政12年(1800)12月、弘化2年(1845)9月～文久元年(1861)11月までの合計331冊を調査し、松前・蝦夷地関係記事を複写した。平成21年度までの作業を合わせて、合計3199冊、約97%の作業を終えたことになる。
2、南部藩、八戸藩の藩庁日記に関して、既に一部分が翻刻刊行されている分について、調査を進めた。
3、平成22年度については、松前藩側の史料との関連を探る作業として、特に嘉永元年(1848)から安政6年(1859)における足軽木村源吉の日記(『公私日記』函館市中央図書館蔵)とのつき合わせ作業を行った。越境した犯罪者の捜索などについて、『弘前藩国日記』に関連記事があることを確認した。
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