2010 Fiscal Year Self-evaluation Report
Research of the Chu religious culture in the Warring-States period based on the Divination/Sacrifice Manuscripts
Project/Area Number |
20720191
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Asian history
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
MORI Masashi Waseda University, 高等研究所, 研究員 (10367146)
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Project Period (FY) |
2008 – 2011
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Keywords | 出土文字資料 |
Research Abstract |
本研究は戦国時代の楚墓から出土する「卜筮祭祷簡」と呼ばれる竹簡資料を主たる史料として分析し、戦国楚の宗教文化を考察するものである。現在すでに図版・釈文が公表されている包山楚簡・望山楚簡・葛陵楚簡の3種類のうち、赤外線カメラによる撮影が行われる予定のない葛陵楚簡の撮影ができるよう、武漢大学簡帛研究センターを通じて河南省文物考古研究所との共同研究体制を確立する。撮影が実施されるまでは、資料状態が良く、最も体系的に整った内容をもつ包山楚簡の訳注をこれまでに蓄積されている先行研究の成果を集成する方向で作成し、本研究の基礎とする。また、葛陵楚簡の報告書『新蔡葛陵楚墓』所載の釈文および図版に基づき、分類および整理を進め、訳注を作成する。報告書所載の図版が不鮮明な望山楚簡については、以前参加していた研究プロジェクトでの機材で撮影される赤外線写真の図版が刊行されるのを待ち、そのデジタルデータ化と訳注作成を行う。なお、図版・釈文が公表されていない天星観楚簡および秦家嘴楚簡の「卜筮祭祷簡」については、『楚系簡帛文字編』から当該簡文を復元した先行研究に拠ってテキスト化する。このように包山・葛陵・望山を中心とする「卜筮祭祷簡」のテキストデータに基づいて構文分析や相互比較を行い、当時の巫祝(宗教的職能者)集団が戦国楚の貴族層とどのように関わり、社会の中で如何なる活動を行っていたのかを考察する。
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Research Products
(6 results)