2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20730007
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
田中 謙 Kansai University, 法学部, 准教授 (30325691)
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Keywords | 政策法学 / 法社会学 / 受動喫煙防止施策 / 未成年者喫煙防止施策 / 喫煙者減少施策 |
Research Abstract |
本研究は、タバコ政策を実現するうえで効果的な法システムを構築することを目的としている。当該目的達成のため、本研究は、(1)既存の法システムの趣旨や意味を探求する「解釈法学研究」、(2)新しい法システムを設計する「政策法学研究」のほか、(3)法制度の法過程や規制過程に関する体系的な実証研究をする「法社会学研究」を実施することによって、わが国の立法論に資することを狙いとしている。とりわけ、本研究は、「政策法学」および「法社会学」の視点から検討するものであるほか、実態調査を実施し、実際の運用に携わっている方々にインタビューを実施し、現場で生じているさまざまな問題点についても検討したうえで、効果的な法システムを設計することを試みるものである。 平成20年度は、現在のタバコ政策の問題点を確認して論点を明確にするために、さまざまな文献を収集するとともに、国内で実態調査を実施した。日本国内で実態調査を実施した対象組織としては、(1)健康増進法の管轄官庁である厚生労働省、(2)罰則付きの路上喫煙禁止条例を制定している地方公共団体として東京都千代田区、(3)公共スペースにおける喫煙規制を持ち込んでいる条例制定の動きのある神奈川県、の3つの機関があげられる。 研究成果については、「たばこ訴訟の論点と課題」というテーマで1本はすでに執筆済であり、関西大学法学論集59巻2号(2009年5月)で公表する予定である。
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