2008 Fiscal Year Annual Research Report
高度経済成長期の社会保障政策をめぐる政治と行政-内閣・政党・官僚・関連団体-
Project/Area Number |
20730096
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
城下 賢一 Ritsumeikan University, 文学部, 講師 (70402948)
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Keywords | 戦後日本政治 / 社会保障政策 / 政党政治 / 官僚政治 / 自由民主党 / 圧力団体 / 農協 / 遺族会 |
Research Abstract |
本研究の課題は、1960年代について,高度経済成長という大きな経済的繁栄を実現しながらその果実を成長にともなう分配というかたちでしか配分できず、好調なマクロ経済実績が国民生活を支える社会保障支出を増大させる方向に向かわなかった理由を、社会保障政策をめぐるアクターの動向を詳細に跡づけ、その相互の関連性を解明することによって、明らかにすることである。そのために、平成20年度は以下の1〜5の作業を実施した。1、本研究課題に関連する内外の先行研究を収集し、分析を行った。それにより、先行研究の成果を抽出すると同時に、先行研究の限界を整理した。2、本研究課題に関連する内外の公刊史料(主として、官庁、関連団体の社史や、)を収集し、分析を行った。3、立命館大学図書館にて関連する資料が収められているマイクロフィルムを閲覧し、必要に応じて複写を行った。4、年度内の複数回にわたって東京に出張し、国立公文書館、友愛労働歴史館、国立国会図書館等にて資料の閲覧を行った。この際、必要に応じて資料の複写を行った。5、これらの資料をもとに研究を進め、12月に、日本比較政治学会2009年度大会における発表を行うべく申請を行い、幸い採択された。6、研究の発展として、1950年代にも視野を広げ、社会保障制度及びその代替的機能を有する制度構築において、これまで余り着目されていない団体の圧力行動についても研究を進めており、研究会にて発表を行った。来年度は2年目に当たるため、本年度の成果を踏まえつつ、学会報告のほか、研究論文として成果をあげるべく努めたい。
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