2009 Fiscal Year Annual Research Report
現代におけるコスモポリタニズムの可能性に向けて-カントを中心に
Project/Area Number |
20730107
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Research Institution | International University of Japan |
Principal Investigator |
佐治 幹英 International University of Japan, 国際関係学研究科, 准教授 (50445897)
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Keywords | カント / 理性 / 非理性 / 世界市民法 |
Research Abstract |
研究成果は二つとなる。第一に、研究の最終目的は、研究結果を英語専門書籍として出版するための書籍原稿をできるだけ書き上げる、ということであったが、当該年度中に、書籍原稿を書き終えることができた。研究実施計画に記したとおり、夏季は十週間に渡って米国シカゴに滞在し研究と原稿執筆活動に専念した。原稿は序章含め七章構成、総字数は約十万語(100,000 words)である。序章を除く六章のうち三章は、以下の第二の研究成果の一番目に挙げた論文も含め、英米学術誌上に掲載された三つの論文に大幅な加筆修正を施したもの、残りの三章は学術誌未投稿のもの。当該年度の研究執筆活動の大部分は後者の三章をめぐるものである。執筆部分は、日英バイリンガルで科学哲学史を専門にする友人に読んでもらい、英語の校正と原稿内容の吟味を行った。 第二に、二つ論文を英語で出版した。一つは米国の、哲学と社会科学についての現象学系専門学術誌上に掲載された。もう一つは英国から編出版された英語による研究書籍の一つの章として、イギリス、ドイツ、スペイン、韓国、中国の学者たちの諸論文(それぞれ一つの章をなす)とともに、出版された。出版されたこれら二論文は平成20年度に当該科学研究費補助金により部分的に助成されて執筆・投稿されていたもので、審査・加筆修正を経て出版は当該年度になった次第である。
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