2008 Fiscal Year Annual Research Report
多国籍軍をめぐる包括的データセットの構築とその分析:国際法と国際政治の視点から
Project/Area Number |
20730117
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
多湖 淳 Kobe University, 法学研究科, 准教授 (80457035)
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Keywords | 多国籍軍 / アメリカ / データセット構築 / 援助 / 国際政治と国際法 / 有志連合 |
Research Abstract |
本プロジェクトは、多国籍軍をめぐるデータセットを構築し、計量分析による包括的な仮説検証の実施を目的としている。初年度は、基盤データセットの構築が主な課題であった。その課題達成のため、学生アルバイトを雇用して資料収集を実施するとともに、データの入力を年度前半に重点的に進めた。他方、同時並行的に試験的な計量分析も行い、アメリカのみに特化した形になるが、多国籍軍への参加と不参加がその援助政策とリンクしているのかを検討した実証論文を執筆した。それはアメリカ政治学会で発表し、また、英文雑誌で公表することができた。なお、学会に参加したことで、海外での類似研究プロジェクトの情報を得られたが、ライバルと言えるプロジェクトの存在を複数発見するに至り、ゆえに、一部方針転換を迫られている。具体的には、いわゆるMIDsデータセットやICBデータセットをベースにした多国籍軍データの構築はすでに他の研究者がほぼ完成させており、これから先(日本から海外に向けて発信できる研究を行うためには)、海外の研究者があまり着想しないような、しかし重要な国際関係論の論点をめぐる付加的データ項目を見つけ出して整備することが欠かせないことがわかった。それゆえ、本プロジェクトでは、今後多国籍軍と国際法の論点に焦点を絞り、追加データの構築を行うこととし、作業を進めている。たとえば武力行使の法的位置づけに関するデータの入手を行い、データセット化を図っている。
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Research Products
(3 results)