2011 Fiscal Year Annual Research Report
多国籍軍をめぐる包括的データセットの構築とその分析:国際法と国際政治の視点から
Project/Area Number |
20730117
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
多湖 淳 神戸大学, 法学研究科, 准教授 (80457035)
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Keywords | 多国籍軍 / アメリカ / データセット構築 / 国際政治と国際法 / 有志連合 |
Research Abstract |
最終年度にあっては、研究計画の究極的目標として申請当初に掲げた「英語によって論文を作成し、それを国際的な学術雑誌を通じ公表すること」を達成するため、特に成果発表の面に力を注いだ。多国籍軍・有志連合をめぐる研究はこの5年で急速に進んできたが、本プロジェクトは類似研究との差別化を図るべく、(1)多国籍軍一般の「形成段階」に関する計量分析、(2)多国籍軍と外交(法的承認)における連合の連関性に関する計量分析、(3)多国籍軍参加に関する国内政治・国内経済要因の影響をめぐる再検討を進めた。(1)についてはスイス・チューリヒ工科大学のTobias Boehmelt講師とNATOのUlrich Pilster研究員と、(2)については神戸大学大学院の藪恭兵氏(院生)との共同研究の形をとって早期に着実に成果が公刊できるように工夫を行った。(1)の研究成果は年度中盤には完成し、International Studies Quarterly誌に投稿したものの、Revise and Resubmitを得るには至らず、現在他の雑誌(投稿中のために具体的な雑誌名は伏せる)に投稿している(なお、2012年4月にInternational Studies Association年次大会において発表予定)。(2)の成果は英国・エセックス大学と神戸大学の二国間研究交流セミナー(2012年3月)においてポスター形式で発表し意見を求めた段階である。(3)については、すでに論文が完成し、これも北米の専門雑誌に投稿中である(これについてはチューリヒ工科大学で2012年3月に口頭発表を行った)。残念ながら査読審査を通った論文(またはRevise and Resubmitになった論文)は年度末までに出なかった。当然ながら、科研費受領後(=来年度以降)もこれら成果が雑誌掲載になるまで研究を継続する。なお、北米の学術雑誌の場合、(どの言語であれ)初出の内容であることが求められるため、研究成果を紀要または国内雑誌で刊行することは行っていない。
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Research Products
(3 results)