2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20730169
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
倉田 洋 東北学院大学, 経済学部, 准教授 (60411245)
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Keywords | 不完全競争 / サービス産業 / 海外直接投資 / 企業立地 / 企業の異質性 |
Research Abstract |
本年度は、主に以下の研究を行った。 1.市場規模の異なる2地域への立地の非効率性及び経済厚生 予備的研究として、サービス産業における、市場規模が異なる2地域への企業立地の非効率性及び経済厚生に関する論文を作成した。寡占のサービス産業において、企業は経済規模の大きい地域には、消費者の観点からは過少、生産者・経済全体の観点からは過剰に立地していることがわかった。また、市場規模の拡大が、生産者の直面する市場規模に関わらず、すべての生産者にとって望ましくならないことを明らかにした。本研究成果は、海外査読誌へ掲載された。 2.費用が異なる2地域への立地の非効率性 サービス産業における、地域固有の費用が異なる2地域への企業立地の非効率性に関する論文を作成した。寡占のサービス産業において、企業立地は、生産者・消費者・経済全体のいずれの観点からも、固定費用格差の水準によって過剰にも過少にもなりうることが示された。固定費用格差の水準が企業立地の非効率性を決定するという結果が特に重要な意味を持つものと考えられる。本研究成果は、現在海外査読誌へ投稿中である。 3.費用格差が存在する下での立地の非効率性 サービス産業における、各企業の持つサービス提供費用に格差が存在するもとでの2地域へのサービス企業立地の非効率性に関する論文を作成した。3企業による寡占競争の場合、企業間の費用格差に関わらず、企業立地は常に厚生の観点から効率的であることが明らかになった。本研究成果は、国内学術誌へ掲載された。
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Research Products
(3 results)