2009 Fiscal Year Annual Research Report
資産選択における意思決定と積立方式年金制度の持続可能性
Project/Area Number |
20730179
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Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
PFAU Wade National Graduate Institute for Policy Studies, 政策研究科, 准教授 (00377128)
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Keywords | Pension / Asset / Allocation / International / Diversification |
Research Abstract |
本年度中、いくつかの実績を得ることができた。 まず、本研究の第1ステージの研究報告が、パキスタンのケースについて論じたものがEconomic Issuesで公開され、新興市場国に関するものがThe Journal of Developing Areasに採録されることが決定した。 第2ステージも進行し、これに関わる研究報告は、Applied Economic Letters、Financial Services Review、Journal of Portfolio Managementの3誌に採録が決定した。採録が決まった3つの論文はいずれも、年金基金の「ライフサイクル型」資産配分戦略の利用に関するものであり、ライフサイクルのなかで、労働者が若年のときにはより積極的な投資を行うのに対し、労働者の年齢が進むにつれて投資はより保守的なものとなっていくことを示した。 本研究の第3ステージとして、私が担当する博士課程の学生2人とともに共同執筆を開始した。我々は先進国及び途上国双方の金融市場の発展における年金基金の役割についての調査を開始した。我々の考える金融市場の発展は、その要素として、株式市場の時価総額、売買高、債券市場の時価総額を含むものである。我々のはじめの調査結果は、先進国における年金基金のほうがより大きな役割を果たしていることを示唆しており、おそらくこれは、途上国の年金基金が国債を中心に投資を行っているためではないかと考えられる。
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