2011 Fiscal Year Annual Research Report
金融政策が物価に及ぼす影響:日本の品目別消費者物価及び企業物価を用いた実証分析
Project/Area Number |
20730209
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
柴本 昌彦 神戸大学, 経済経営研究所, 講師 (80457118)
|
Keywords | 金融論 / 金融政策の実証 / マクロ経済学 |
Research Abstract |
1.論文"A Re-Examination of the Effcts of Japanese Monetary Policy in the 1990s"を作成 90年代における日本の金融政策は有効であったことが示唆された。特に、資産価格や期待を通じた波及効果が有効だった可能性が示唆された。加えて、金融政策の内生的な変化を誤って金融政策ショックとして識別してしまうと、金融政策効果を過小評価してしまうことがわかった。これらの研究結果をもとに論文を作成した。 2.量的緩和政策期間(2001年3月から2006年3月)の政策効果の分析 2001年3月から2006年3月までの日本の量的緩和政策の効果の分析を行った。その研究成果を神戸大学六甲フォーラムにて報告を行った。今後その研究成果をもとに学術論文を作成する予定である。また、学術論文「日本の非伝統的金融政策ショックの識別と長短金利差への影響」を作成し、国民経済雑誌にて公表した。そして、この分析を個別物価への効果に応用した。 3.戦間期における日本のマクロ経済政策効果を分析 戦間期(1920年から1936年)の日本のマクロ経済政策を分析し、金本位制度からの離脱に伴う大幅な減価、そして将来の期待インフレ率の変化が生産及び物価に重要な影響を及ぼしていたことが明らかとなった。 この研究を下に、論文"How Did Takahashi Korekiyo Rescue Japan from the Great Depression?"を作成し、Bostonで行われたEconomic History Association 71st Annual Meetingで報告し、討論者のLSEのAlbrecht Ritschl教授及びフロア参加者から貴重なコメントを得ることができた。 4.論文"Disaggregated Prices and Their Effects of Monetary Policy Shocks in Japan"を作成し、今後RIEB Discussion Paperとして公表予定
|
Research Products
(3 results)