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2009 Fiscal Year Annual Research Report

日本の企業不祥事に関する実証分析

Research Project

Project/Area Number 20730249
Research InstitutionSaga University

Principal Investigator

三好 祐輔  Saga University, 経済学部, 准教授 (80372598)

Keywords経営学 / ファイナンス
Research Abstract

株主利益のため経営者を規律付ける経営者がその契約内容を実行しているかどうかの意思決定と、不祥事との関連を経済学・法律学の両側面から明らかにすることが本研究の一貫した目的である。今年度は3年計画の中間の年度として、企業価値の問題との関わり合いを探るという実証的な課題に取り組んだ。交付申請書の研究計画書に基づき、幾つかの規模の大きな不祥事が相次いでおり、なかでも金銭貸借媒介手数料をめぐる違反事件が訴訟の中で占める割合が極めて大きかった。こうした背景には、評判の失墜などにより受ける企業の受ける損失を会社ぐるみでの隠蔽工作をしたことが推測される。そこで本年度は、個人・企業を自己破産(デフォルト)に陥らせ、個人投資家の金融市場に対する信頼性を大きく損なった貸金業を取り上げることにした。具体的には、貸金市場は借り手に関する情報の非対称性が著しく、貸し倒れリスクが高いため、投資計画、個人向けの貸出約定金利や貸出額の伸びにどの様な影響を与えるかを計量的に測定した。さらに、不祥事事件として取り上げられた貸金業者と訴訟の関係を次年度に考察するため、最高裁判所を通して民事簡易裁判の訴訟件数、弁護士統計に関するデータの収集を行った。
これまで企業統治の問題の多くが、少数株主と大株主との利益相反問題といったデメリットを論じたものが多いが、2000年以降に順調な融資拡大を示す貸金業者が増加したこと、上限金利規制の水準が引き下げられたこと、弁護士報酬の自由化などにより簡易裁判での訴訟が飛躍的に増加したことも無視できない影響を与えている。なお以上の研究成果は、査読付き国際学術雑誌The Japanese Economyに論文を掲載された。最終年度である次年度には、以上の研究成果をベースとして本研究の総括を行い、企業統治の問題と絡めて訴訟市場の構造そのものに焦点を当てた研究を行う。

  • Research Products

    (2 results)

All 2009

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Empirical Study on Subsidiary Reacquisition among Japanese Companies2009

    • Author(s)
      大坪稔・三好祐輔
    • Journal Title

      The Japanese Economy Vol.36 no.4

      Pages: 31-60

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 民事訴訟の経済分析2009

    • Author(s)
      三好祐輔
    • Organizer
      法と経営分析に関する新展開研究
    • Place of Presentation
      法政大学 経済学部
    • Year and Date
      2009-06-10

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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