2009 Fiscal Year Annual Research Report
多国籍企業のグローバル戦略とホスト国での企業間連携の関連性
Project/Area Number |
20730272
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
井口 知栄 Rikkyo University, 経営学部, 助教 (20411209)
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Keywords | 多国籍企業 / バックワードリンケージ / 企業間連携 / グローバル戦略 / 研究開発(R&D) |
Research Abstract |
平成21年度の主な研究実績は、台湾・タイ・フィリピンでの調査、学会報告(海外2回、国内1回)、データ分析、論文執筆である。台湾での調査では、台湾多国籍企業の在中国子会社と本社(台湾)における企業間連携について、研究開発拠点の活動内容について詳細なインタビューを行った。タイでは日系企業とタイ多国籍企業の研究開発活動における企業間連携についてインタビューを行った。台湾企業、タイ企業、日系企業はもはやホスト国のみがターゲット市場ではないので、企業間連携がさらに複雑であることを認識し、分析の際に考慮することを意識することとなった。企業間連携がいかにして企業のグローバル戦略に貢献できるのか、という点にかんしては、研究開発での企業間連携により、より効果的なイノベーション・システムの構築が可能なのではないかと仮説を立てている。 フィリピンでも日系企業と米系企業へインタビューする機会が得られたため、22年度には東南アジアホスト国での多国籍企業の特にR&D活動における企業間連携と理論的フレームワークとして用いているナショナル・イノベーション・システムへの貢献との結び付きに関する論文に発展させていきたい。研究成果としては、21年度に学会報告した研究が22年度に国際ジャーナル(査読付)に掲載されることが決定した。22年度には合計3本~4本の論文(20および21年度の成果)が査読付国際ジャーナルに掲載されることになっている。22年度には、多国籍企業の国際戦略、国際生産ネットワークと企業間連携の関連性について、引き続きインタビュー調査を行い、研究成果として学会報告、論文執筆をしていきたい。
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