2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20730288
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Research Institution | University of Marketing and Distribution Sciences |
Principal Investigator |
頭師 暢秀 University of Marketing and Distribution Sciences, サービス産業学部, 講師 (30461130)
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Keywords | 消費者行動 / 時間 / 意思決定 / リスク / 文化 |
Research Abstract |
消費者と時間に関する先行研究を概観し、消費者研究上の時間に関する課題を探った。その結果、消費者研究において、時間は重要な要素として扱われてきているが、その捉え方は、研究によってまちまちであることが明らかになった。 一例を挙げれば、「待ち時間」に関する研究分野は、客観的な時間を用いた研究と主観的に認知された時間を用いた研究に大別することができる。研究対象によって、また、研究者によって、時間の概念は様々に変化する。本研究の目的は、消費者の意思決定であるため、消費者が認知する時間、すなわち主観的な時間の概念が重要だといえる。客観的時間では推し量れない知覚や感覚の部分を強く考慮する必要性が改めて明らかにされたことは、消費者を対象とした本研究の目的に対して意義深いことであった。 さらに、広範囲にわたる文献を精査した結果、時間に関する意思決定を題材とした先行研究が、比較的不足していることが明らかにされた。加えて、数少ない実証研究が示してきた研究結果には、一貫性が見られない。すなわち、時間という要素が、外的要因に左右されやすいことを示唆している。 これらの成果から、本研究を遂行するにあたって、被験者が知覚する時間を厳密にコントロールできる条件を設定することが不可欠であることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)