2008 Fiscal Year Annual Research Report
商店街における大型店と零細店の関係についての理論的・実証的研究
Project/Area Number |
20730289
|
Research Institution | University of Marketing and Distribution Sciences |
Principal Investigator |
横山 斉理 University of Marketing and Distribution Sciences, 商学部, 講師 (70461126)
|
Keywords | 地域商業 / 商店街 / 大型店 / 零細店 / 競争 |
Research Abstract |
初年度である平成20年度は、計画書にある予定通り、「競争」と「学習」に関する理論的研究と商店街のフィールドワークを行った。 理論的研究については、経済学における競争観(=競争をどのようなものと想定しているか)を中心に検討を行った。商業研究においては、「競争」や「学習」は所与のものとして想定されている場合がほとんどである。このような現状から、上記の理論研究には意義があるものと思われる。 フィールドワークについてだが、本年度におけるフィールドワークは理論研究をサポートするための予備的なものとして位置づけている。具体的に行ったのは、現場の商業者へのインタビューで、さらにその上で、商業者、そしてそれを支える行政担当者を交えた意見交換会を行った。ここから、商店街においては、個別の店舗同士の「競争」や商業者自身の「学習」を阻害する、おそらく骨本に独特であろうと思われる要因が浮かび上がった。商店街は経済主体である商業者が集積して成立しているが、とはいえ、そこで活動をする商業者は骨本の文化や地域の論理から強い影響を受けている。この点をさらに検討することが必要であることが明らかになった。 平成21年度については、引き続き理論研究を継続し、「競争」や「学習」が発生する理論的な条件を整理することにしたい。それと平行して、現実の商店街における「競争」や「学習」が阻害される条件をフィールドワークに基づいて整理することにしたい。そこでは特に、商店街の中で経営している大型店の影響を中心に検討することにする。それに加えて、商店街のような地域商業の現場で活動する商業者が日々直面している文化的あるいは地域の論理に起因する「競争」および「学習」の制約要因を検討していくことにする。
|
Research Products
(2 results)