2010 Fiscal Year Annual Research Report
アジア中間層における日本製文化コンテンツの不正利用行動に関する理論的実証的研究
Project/Area Number |
20730291
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Research Institution | Okinawa International University |
Principal Investigator |
原田 優也 沖縄国際大学, 産業情報学部, 教授 (90352476)
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Keywords | アジア中間層 / 内発的外発的動機 / 消費者行動 / 違法ダウンロード / 国際比較分析 / ネットユーザー / 日本文化コンテンツ / 拡張型技術受容モデル |
Research Abstract |
平成22年度は最終年度(3年目)であり、文献調査および海外調査を集中的にすすめるとともに、研究成果の一部を論文にまとめ3本発表した。1)海外調査:タイ・シンガポール・ベトナムの3カ国にて調査活動を実施した。昨年度に続く継続調査である「日本文化コンテンツの利用行動に関する調査」をタイとシンガポールで実施した。ベトナム(ホーチミン)では、インターネット・カフェの利用はまだ一般的ではなくCD・DVDを店頭で購入する利用スタイルが主流である。日本製文化コンテンツが中小規模のショッピングセンター内で販売されていることを確認した。 2)研究成果の発表:平成21年~22年度の間に実施した現地調査の成果は「拡張型技術受容モデルを用いた違法ダウンロード行動のメカニズム~アジア中間層の日本ゲームソフト利用を事例として~」、「内発的外発的動機によるネットユーザーの違法ダウンロード行動~シンガポールの事例研究」、「日本製ソフトコンテンツの違法ダウンロード行動パターンの国際比較分析」と題した論文にまとめた。 1本目は、拡張型技術受容モデルを展開した違法ダウンロード行動モデルを作成した。知覚された利便性(perceived ease of use)と知覚された楽しさ(perceived enjoyment)などの非価格要因がアジアのインターネット・ユーザーの違法ダウンロード行動に大きな影響を与えていることが確認された。 2本目は、シンガポール調査からインターネット・ユーザーの違法ダウンロード行動に影響を与える諸要因を整理し、内発的外発的動機(extrinsic and intrinsic motivation)という概念枠組みを提示した。 3本目は、違法ダウンロードを体験したユーザーを対象とするタイ・台湾・シンガポールの3カ国調査結果を比較分析した。違法ダウンロード行動パターンを分析し、各国の違法ダウンロードパターンと特徴を明らかにした。 最後に、ベトナム(ホーチミン)の現地調査については、現在、調査内容を分析中である。
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