2008 Fiscal Year Annual Research Report
会計処理方法の変更からみる会計実務の規則性に関する実証研究
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20730292
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
榎本 正博 Tohoku University, 大学院・経済学研究科, 准教授 (70313921)
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Keywords | 会計学 / 会計処理方法の変更 / 利益マネジメント / 自発的変更 / 強制的変 |
Research Abstract |
本年度は, (1) 自発的変更の基礎データベースの作成および基礎的調査を行った。 (1) 会計処理方法の自発的変更が記載されている, 「会計処理の変更, 実例集」の2000年から2008年度版を用いて, 約2500-3000件の会計処理方法の変更事例を手作業で入力した。会計処理方法の分類方法としては基本的に「会計処理の変更, 実例集」に従って, 有価証券の評価方法, 棚卸資産の評価方法, 減価償却方法, 引当金の計上基準, 費用収益の認識基準, 計上区分の変更, キャッシュ・フロー計算書, ヘッジ会計, 退職給付関係などである。 それぞれの会計処理の変更の実例に基づき, データベースを作成した。その後, それぞれの会計方針の変更を年度別に集計している。特徴としては, 2000年には退職給付会計基準の改正前であるので, 退職給与引当金の設定方法等を変更している企業が相当数あることが判明している。またデータを概観すると, 同一企業が会計処理方法の変更を繰り返している例が見られた。データの元は監査報告書の記載であるが, 会計基準の設定による変更を除くと, 近年の会計処理方法の変更が減少傾向にある。さらに利益水準と, 利益変化と会計処理方法の変更との関係も分析している。
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