2008 Fiscal Year Annual Research Report
組織間管理会計システムと相互依存性の管理に関する研究
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20730306
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| Research Institution | Osaka Prefecture University |
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Principal Investigator |
窪田 祐一 Osaka Prefecture University, 経済学部, 准教授 (40329595)
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| Keywords | 組織間管理会計 / 組織間マネジメント / 戦略的提携 / 組織間関係 / アライアンス / コラボレーション / 合弁事業 / 相互依存性 |
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| Research Abstract |
本研究は, 現代企業にとって重要性の高いと考えられるアウトソーシングやアライアンスなどの組織間マネジメントの実践に役立つ管理会計を解明しようとするものである。組織境界を越えるマネジメントを支援する管理会計実践は, 相互依存性の管理の観点から捉えることが可能である。また, この観点は日本企業の組織間管理会計の独自性を検討するうえで有用である。
本年度は, 組織間管理会計とアライアンスの欧米の先行研究の文献調査を継続的に進め, 日本的な組織間管理会計のエレメントを探索した。この文献調査から, 相互依存性の管理の観点は日本的管理会計を検討するうえで重要であるとともに, 相互作用を分析するうえでは研究方法論の選択を慎重に行わなければならないことが明らかになった。
さらに, 合弁事業を対象にした組織間コントロールに関するフィールド調査からは, 日本企業においても複数のコントロール・パターンが存在することを識別した。なお, 外部資源の活用あるいは事業リスクの軽減の方策として合弁事業やアライアンスは実施されるが, 他方, 内部組織化を目指すM&Aへの動向も日本企業において顕著となっているため, この点の追加的・予備的調査を実施している。
本研究の意義は, 市場と組織の中間を捉えるマネジメント・コントロール・システムの解明にあり, 相互依存性管理の観点から日本的なコントロール・システム(管理会計システム)を解明できる可能性が高い。また, 組織間管理会計の研究成果は, 日本企業にあまり紹介されておらず, 実務に提案できる多くの知見を持つものと考えている。
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