2008 Fiscal Year Annual Research Report
グローバリゼーション下の対外国人意識-マルチレベル分析による形成メカニズムの解明
Project/Area Number |
20730326
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田邉 俊介 The University of Tokyo, 社会科学研究科, 准教授 (30451876)
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Keywords | 対外国人意識 / マルチレベル / 接触経験 / 地域特性 |
Research Abstract |
平成20年度は、本研究の目的である日本における種々の外国人に対する様々な意識の現状とその規定要因の解明のために平成21年度に行う本調査に向けての予備的な研究を行った。具体的には、これまでの研究成果の整理として以前おこなった調査データを用いて対外国人認知と排他性に関する基礎的な分析を行い、その成果を「「日本人」の外国好感度とその構造の実証的検討-亜細亜主義・東西冷戦・グローバリゼーション」(『社会学評論』59(2))として発表した。また地域間比較のための地域特性を検討するため、対象地域へ赴き、その実態を調査し、必要な資料集めを行った。具体的には、対象地である浜松市、小樽市、大阪市生野区など現地に出張し、その状況を観察・調査した。また地域変数の中でも行政制度を確認するため、当該地区の市役所・区役所等を取材した。その中で生野区のような共生の歴史の長い地域や居住者の多い浜松市では外国人向けのサービスが整いつつあるのに対し、小樽市などは「居住者」としての外国人をそもそも想定していない様子などが明らかになった。 また上記に平行して予備調査用の調査票作りを行った。基本的には「特別研究員研究奨励費」で行った調査の調査票をベースとし、その上で被説明変数となる排外性項目の洗練と、排外性の規定要因として重要と考えられる諸変数を追加した。その調査票を用い、2度の予備調査を行った。1度目は平成20年12月より主要調査項目の質問形式の決定と調査票のレイアウトその他の確定のためである。当初計画では平成20年度の間に調査票の作成・完成を目指していたが、調査内容に政党支持意識や政治関連の項目が含まれるため、政党再編の可能性を考慮し、平成21年度の選挙日程確定後の8月より、主に政治意識関連についての第2次予備調査を行った。その調査結果を踏まえ、21年9月に本調査用調査票を完成させ、その印刷を行った。さらに成果公開用Webページを作成し、その公閉を開始した。
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Research Products
(2 results)