2011 Fiscal Year Annual Research Report
戦後日本社会における〈老い〉と〈高齢化〉をめぐる表象と記憶の政治
Project/Area Number |
20730359
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
天田 城介 立命館大学, 先端総合学術研究科, 准教授 (70328988)
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Keywords | 老い / 高齢化 / 記憶 / 表象 / 社会政策 / 歴史社会学 / 戦後労働システム / 社会保障システム |
Research Abstract |
本研究の目的は、第一に、戦後の日本社会における高齢者政策の歴史的文脈を俯瞰した上で、それらの歴史的・政策的文脈のもとにあって、様々な高齢者関連団体・組織などをはじめとする各種団体・組織はいかなる活動・要求・異議申し立てなどの実践を行ってきたのか、そして、それらの団体・組織の実践を通じていかにして政策は変容してきたのかを実証的に明らかにする。第二に、そうした歴史的・政策的文脈と各種の団体・組織のせめぎあいを通じて、あるいはせめぎあいの中にありながらも、戦後日本社会の<老い>と<高齢化>をめぐる表象と記憶は形成されてきたのかを解読することである。要するに、私たちはいかにして戦後日本社会における<老い>と<高齢化>を語ってきたのかを明らかにする。 上記の目的を達成するため、平成23年度は、平成20年度・平成21年度・平成22年度に引き続き、戦前ならびに戦後日本社会における<老い>と<高齢化>をめぐる言説を広範かつ詳細に明らかにするためにも広範な先行諸研究の文献研究を行った上で、こうした広範かつ長期的なレビュー作業を下地に論文を完成させた(研究成果参照)。また、天田城介・北村健太郎・堀田義太郎編『老いを治める--老いをめぐる政策と歴史』(生活書院、2011年3月20日)の刊行を契機に合評会企画や各種の研究会での相互批評を重ね、今後の新たな研究の展開を構想することができた。そこで提示された研究上の課題を踏まえた上で、単著『老い衰えゆくことの発見』(角川学芸出版、2011年11月20日)を刊行すると同時に、2012年3月には天田城介・村上潔・山本崇記編『差異の繋争点--現代の差別を読み解く』(ハーベスト社、2012年3月20日)を上梓した。2013年度中にも単著3冊、編著1冊を刊行する予定であり、本研究は飛躍的に発展してきている。それらの成果の一部は国際シンポジウムや国際社会学会大会で発表する予定である。 加えて、上記の高齢者関連組織・団体による政治的・社会的活動を広範かつ長期に調査した上で、当該組織・団体のメンバーあるいはスタッフへの直接面接法を中心とした緻密な調査を実施した。また、戦後とりわけ1950年代~1960年代に照準した上で、社会政策・社会保障制度に関する先行諸研究を概括し、その歴史的な展開と政治性を論考している。これらは平成24年度中に著書・論文としてまとめる。
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Research Products
(17 results)
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[Presentation]2012
Author(s)
天田城介
Organizer
福祉社会学会第36回研究会
Place of Presentation
立命館大学大阪キャンパス(大阪府)
Year and Date
2012-03-11
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[Presentation]2012
Author(s)
天田城介
Organizer
福祉社会学会第35回研究会
Place of Presentation
立命館大学大阪キャンパス(大阪府)
Year and Date
2012-02-26
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