2010 Fiscal Year Annual Research Report
地方都市におけるホームレスの形成・脱却の過程と「自立支援」資源に関する研究
Project/Area Number |
20730368
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
垣田 裕介 大分大学, 福祉社会科学研究科, 准教授 (20381030)
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Keywords | ホームレス / 野宿生活者 / 地方都市 / 形成 / 脱却 / 自立支援 / 資源 / 福祉 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ホームレス支援の資源が乏しい地方都市におけるホームレスの形成や脱却の過程に着目して、地域ごとの実態や特質を描き出すとともに、各地域のホームレス支援や社会福祉行政の抱える課題の所在・動向を明らかにし、現行のホームレス支援策の評価および課題析出を行うことにある。 本研究期間の3年目(最終年度)にあたる平成22年度に行った研究の内容および成果は、次の通りである。 第1に、平成22年度に行った研究の内容として、本研究期間の1~2年目に行った調査研究をふまえて、対象および視野を広げて実態調査を実施したとともに、政策的論議の検討を行った。本研究期間の1~2年目においては、地方都市の事例として大分市をフィールドとしてホームレスの実態や脱却支援に関する調査研究を行った。3年目においては、その成果を全国的動向に位置づけ、日本のホームレス支援における政策的・実践的課題の検討を行った。さらに、他の共同研究プロジェクトともジョイントして、全国各地のホームレス支援活動および生活保護行政に関する現場視察や実態調査を行った。 第2に、平成22年度に行った研究成果発表について、発表論文や国際会議での発表は次頁の通りである。さらに、本研究期間の1~2年目の研究成果として平成21年度末にまとめた博士論文「地方都市におけるホームレスの実態と支援策の展開-支援資源の未整備な地域におけるホームレス問題」(大阪府立大学大学院社会福祉学研究科2009年度博士論文)の単著出版に向けた作業を進めた。これは、平成23年5月に法律文化社より刊行予定となっている。 以上のように、ホームレス自立支援法が平成24年に期限を迎えるこの時期に、本研究期間の3年間を通して、これまで十分に解明されてこなかった地方都市のホームレスの実態や支援課題を提示することができ、今後の政策論議の展開に向けて論文や著書を刊行することには一定の意義があると考えられる。
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Research Products
(6 results)