2010 Fiscal Year Annual Research Report
中山間地域における「独立型社会福祉士」の(不)可能性に関する研究
Project/Area Number |
20730372
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Research Institution | Hirosaki Gakuin University |
Principal Investigator |
小川 幸裕 弘前学院大学, 講師 (90341685)
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Keywords | 社会福祉関係 / 地域福祉 / 独立型社会福祉士 / 中山間地域 / 質的研究 |
Research Abstract |
中山間地域における独立型社会福祉士へのインタビューと実践基盤となる地域のフィールドワークをから、(1)中山間地域における「独立型社会福祉士」の有効性、(2)中山間地域の活性化に向けた地域づくり、(3)社会福祉士のアイデンティティの確立の3点から「独立型社会福祉士」の可能性と不可能性について考察することを目的に調査を行った。フィールドワーク及びインタビュー調査、調査対象者への依頼も含め5月から3月まで調査を行った。インタビューの実施状況は、5月に奈良県1名と滋賀県1名、6月に静岡県2名、3月にさいたま県1名であり、合計28名への調査を終えた。また、11月から3月まではデータの分析と考察を行った。 研究成果として、中山間地域における「独立型社会福祉士」の実践は、(1)成年後見型、居宅介護支援型、講師業型、地域貢献型、などに分類でき、実践者の思いや志に加え地域特性やニーズに応じて柔軟に形態の選択が可能であること、(2)サービスや社会資源が乏しい中山間地域において、社会福祉士が事務所を開設することで新たな社会資源の創出につながること、(3)既存のサービスや制度では対応が難しい人に対して、柔軟かつ即応的なサービスの提供や創出などの対応が可能であること、(4)地域づくりを意識した実践の展開が可能であること、(5)社会福祉士として専門的価値を保持したアイデンティティの形成が可能であること、などが確認できた。しかし、残された課題として、(1)収益事業の確保、(2)収益事業と地域づくり事業のバランス、(3)非倫理的実践の予防に向けたリスクマネジメントやネットワークの構築、(4)研修システムやサポート体制の整備、(4)専門的価値と個人的価値を保持される環境整備、などが見られた。
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Research Products
(2 results)