2008 Fiscal Year Annual Research Report
在宅要介護高齢者の家族が抱える生活調整困難とその支援制度に関する研究
Project/Area Number |
20730382
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Research Institution | Chubu Gakuin University |
Principal Investigator |
宮川 淑惠 (濱島 淑惠) Chubu Gakuin University, 人間福祉学部, 准教授 (30321269)
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Keywords | 介護保険制度 / 家族介護 / ワークライフバランス |
Research Abstract |
平成20年度は介護保険制度の成立過程、法制度の内容の検討、および家族介護者へのインタビュー調査実施に向けた準備を行った。 介護保険制度の成立過程、法制度の内容の検討より、介護保険法により利用制度に移行し、介護保障をおこなう対象者の絞り込み(介護保険の対象とすべき高齢者とそうではない高齢者など)が行われ、援助内容についても細分化し、単価を設定していったことがわかった。そして、これらが、現在の家族介護者の生活調整困難の支援を難しくしている可能性があるという結論にいたった。今後、介護休業制度の成立過程、内容の検討とともに、さらなる分析を進め、家族介護者へのインタビュー調査とあわせて仮説の検証を行う予定である。 家族介護者に対するインタビュー調査の準備では、まず職業生活、家庭生活、介護生活、地域生活の調整困難と介護負担感の関連について整理を行った。また、家族介護者の地域生活の実施と介護生活、家庭生活、職業生活の実施との関連から、家族介護者が孤立することなく地域で暮らすためには職場での支援制度、地域における免除のシステムや基本的な介護の整備が欠かせない社会的条件であることを指摘した。 また、家族介護者の介護負担、生活調整困難に関連する研究会、学会等に参加し、インタビュー調査の項目設定を、介護保険制度検討の結果に基づき、調査協力者と話し合いを行いながら進めた. 平成21年度、インタビュー調査の本調査を実施する予定である。
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