2008 Fiscal Year Annual Research Report
"男女平等の判断基準"からみた男女平等に関する合意形成の促進・妨害要因の分析
Project/Area Number |
20730402
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Research Institution | Tokyo University of Social Welfare |
Principal Investigator |
宇井 美代子 Tokyo University of Social Welfare, 心理学部, 講師 (80400654)
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Keywords | 男女平等観 / 男女平等の判断基準 / ジェンダー / 合意形成一 / 男女共同参画 |
Research Abstract |
現代日本では、男女平等社会の実現に向けて、様々な施策が進められているものの、どのような社会が男女平等社会なのかについては様々な考え方がある。そのため、合意形成が難しく、男女平等社会実現に向けて、社会が変化していくことが困難な状態にある。しかし、多様な男女平等観を把握する試みが少なく、また、男女平等に関する意見の相違を解消するための方策を検討する研究は、これまでにほとんど見られなかった。以上の日本社会の現状、及び研究状況を踏まえ、本研究では、多様な男女平等観を把握するための「男女平等の判断基準尺度」の改訂版の作成を行った。その結果、男女平等観の下位尺度として、「男女の差異への配慮」、「手続き的公正」、「均等配分の原理」、「個人の能力の原理」、「職場における必要性の原理」の6尺度が作成された。これらのうち、「男女の差異への配慮」尺度については、男性の方が女性よりも得点が高いという結果が見られた。この結果は先行研究と整合しており、本尺度の妥当性が確認された。ただし、信頼性が低い尺度や、項目数が少ない尺度も見られたため、さらなる検討が必要である。 また、就労女性は、職場や家庭において求められる女性役割と、自分自身の就労者としての役割との間に、葛藤を生じさせていると指摘されている。就労女性の男女平等観について把握するため、就労女性を対象とする面接調査に着手した。平成21年度も引き続き面接調査を行い、現代日本における就労女性における役割葛藤の現状を把握するとともに、役割葛藤を解消、低減する方策を検討する。
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