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2009 Fiscal Year Annual Research Report

アタッチメント理論から捉えたニートの特異的な心理的特徴に関する実証的研究

Research Project

Project/Area Number 20730415
Research InstitutionYamaguchi College of Arts

Principal Investigator

中尾 達馬  Yamaguchi College of Arts, 保育学科, 講師 (40380662)

Keywordsニート / アタッチメント / 社会的ひきこもり
Research Abstract

本研究の目的は、アタッチメント理論や成人アタッチメント研究の知見に基づき、現在社会問題となっているニートの対人的問題と仕事への意識・態度との関連を実証的に検討し、その特異的な心理的特徴を明らかにすることである。平成21年度は、平成20年度の予備調査を踏まえて調査票を完成させ、ひきこもり経験のあるニート男性6名を対象に、本調査を実施した(彼らは、本田(2006)における不活発層のニートにあたる)。具体的には、彼らの持つ愛着スタイル(対一般他者、対母親)、母親の養育態度に対する認知、および、現在・就職活動中・ひきこもり時・進学時における愛着対象について調査を行った。その結果、ひきこもり経験者は、親密性を回避する傾向があること、母親の養育態度を、過保護であるが、ケア(温かさ、共感、など)の要素は必ずしも多くないと認知していることが示唆された。また、愛着対象についての分析では、ひきこもり経験者は、「現在」においては、それほど顕著ではないが、「就職活動中」、「ひきこもり時」、「進学時」において、ピア(同世代の友人)が愛着対象として回答されないという特徴があることが示唆された。また、彼らに特徴的な回答は、「いない」であり、現在=0~33%、就職活動中=25~50%、ひきこもり時=33~67%、進学時=50~67%であった。愛着理論の視点からは、主要な愛着対象がいるかどうかということが重視される。だが、就職や進学という社会とのっながりが増える場面においては、家族内における愛着関係の有無というよりも、家族外の愛着関係の有無が重要なのかもしれない。今後は、調査対象者数を増やすと共に、統制群(大学生)に対する調査を実施し、平成21年度に調査を行ったニート6名に対しては、可能な限り縦断的に追跡調査を行う予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2009

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 愛着スタイル尺度における自己評定と他者評定の不一致が適応へ及ぼす影響2009

    • Author(s)
      中尾達馬・三沢良
    • Organizer
      日本心理学会第73回大会
    • Place of Presentation
      立命館大学
    • Year and Date
      2009-08-28

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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