2010 Fiscal Year Annual Research Report
屋内と屋外の様々な遊び場所における幼児の環境認知と仲間関係の発達
Project/Area Number |
20730437
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Research Institution | Mimasaka University |
Principal Investigator |
廣瀬 聡弥 美作大学, 生活科学部, 准教授 (40419461)
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Keywords | 幼児 / 遊び / 仲間関係 / 環境認知 / 対象物 / 発達 / 物理的環境 / 相互作用 |
Research Abstract |
本研究の目的は,幼稚園における屋内と屋外の様々な遊び場所において,幼児の会話を含めた行動を連続的に観察し,1)幼児の会話や行動から遊び場所をどのように認識しているのかについて明らかにする,2)近接する複数の幼児が保持している対象物の関係性について調べ,幼児が他児との相互交渉を行ううえでの対象物の役割について明らかにすることである。 本年度は,昨年度に引き続き,観察対象児の撮影と各遊び場所に設置している固定デジタルビデオカメラによる撮影の2種類の方法でデータを収集した。現在,得られたデータを分析する中で,屋内と屋外の遊び場面の関連に着目し,遊び行動は場面の物理的環境特性によるものだけではなく,場面の変化といった他の要因の影響も受けていることがわかった。その結果を,今年度の日本心理学会において発表し,海外の雑誌に投稿するため準備しているところである。また,2つ目の目的である仲間関係における対象物の関係については,定量的に分析を行った結果を論文にまとめているところである。具体的には,屋外場面における仲間関係において,同じ種類の対象物が重要であり,それが屋内と屋外の仲間関係の違いを生じさせているというものであった。つまり,対象物の類似性が仲間関係において重要であることがわかった。さらに,今後の論文を作成するにあたり重要となる遊びの概要について,小児歯科臨床に「遊びと仲間(1・2)」としてまとめた。
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