2008 Fiscal Year Annual Research Report
唾液中硫酸基結合型デヒドロエピアンドロステロンを用いたストレス評価の検討
Project/Area Number |
20730484
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
井澤 修平 Waseda University, 先端科学・健康医療融合研究機構, 講師 (00409757)
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Keywords | ストレス / デヒドロエピアンドロステロン |
Research Abstract |
本年度は、唾液中の硫酸機結合型デヒドロエピアンドロステロン(DHEA-S)について、特に長期的ストレスとの関連を検討した。具体的には、長期的ストレス事態として教育実習をとりあげ、教育実習参加者33名を対象に、教育実習前後(教育実習1週間前、教育実習前半、教育実習後半、教育実習1週間後)に就寝前と起床時に自宅で唾液を採取するように求めた。また心理的なストレスや気分を測定するために、質問紙への記入も同時に求めた。得られた唾液検体は冷凍状態で郵送で回収し、唾液中DHEA-S濃度をELISA法によって測定した。その結果、唾液中DHEA-Sは実習前半では値が減少し、後半から実習後にかけては値が上昇した。また唾液中DHEA-Sは実習後の抑うつ気分とも中程度の相関を示した。このことから、DHEA-Sによって比較的長期にわたるストレスを評価できる可能性が示された。 またそれと並行して、短期的ストレスとの関連についても研究を開始した。現在までに、大学生26名を対象とし、実験室でストレス課題(スピーチ・暗算)を実施し、その際に唾液を採取した。この実験についてはさらに対象者数を増やし、すべての実験が終わった後に、唾液中DHEA-S濃度の測定を行う予定である。DHEA-Sの前駆体であるDHEA(デヒドロエピアンドロステロン)の測定も同時に行い、短期的ストレス時にDHEAがどのようにDHEA-Sに変換していくのかも検討していく予定である。
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Research Products
(2 results)