2008 Fiscal Year Annual Research Report
無意図的想起の認知メカニズムに関する中断法を用いた実証的研究
Project/Area Number |
20730486
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Research Institution | Okayama Gakuin University |
Principal Investigator |
森田 泰介 Okayama Gakuin University, キャリア実践学部, 講師 (10425142)
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Keywords | 無意図的想起 / 中断法 / 思考サンプリング / 不随意記憶 / 認知メカニズム |
Research Abstract |
本研究の目的は、思い出そうとする意図がないにも関わらず、ふと記憶が浮かんでくる現象,すなわち無意図的想起(小谷津・鈴木・大村,1992)の認知メカニズムを、これまで用いられてこなかった中断法を利用することにより解明すること、及び日常場面における無意図的想起の制御のための知見を得ることにある。平成20年度には、無意図的想起の頻度を規定する要因を明らかにすること,無意図的想起と日常場面における行動との関連性を明らかにすることを日的として実証的検討を行った。その結果,無意図的想起の頻度と主体の覚醒水準との間に関係が見られることなどが示された。この結果は,無意図的想起の生起には認知的なリソースを必要とする統制的な過程が関わっていることを示すものであり,近年のマインドワンダリングに関する研究の結果(e.g.,McVay&Kane,2009)と一致するものである。また,キャリアに関する不安が高い主体は回想的記憶の無意図的想起を高頻度で経験することが示された。これはキャリア発達に関わる行動に無意図的想起が関与していることを示唆するものであり,日常場面における様々な行動に脳内の記憶が影響する際に,無意図的想起が生起していることを示す結果である。ここで得られた知見や近年注目を集めつつあるマインドワンダリングに関する研究からの知見に墓づき,無意図的想起の認知メカニズムに関するモデルについての考察を行った。
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Research Products
(3 results)