2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20730513
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Research Institution | Kyoritsu Women's University |
Principal Investigator |
河原 紀子 Kyoritsu Women's University, 家政学部, 専任講師 (90367087)
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Keywords | 幼児 / 安全教育 / 危険 / 事故 / インタビュー / 活動量 |
Research Abstract |
本研究では、子どもの事故の問題を、おとなが用意する環境やモノを、子どもがどう受け入れるのか、能動的に活動する子どもと環境とのコンフリクトと捉え、幼児の安全教育のあり方について対物的側面に着目して発達的に検討することを目的とした。 今年度は、保育園の園舎移転という環境変化における適応について着目し、以下の調査および測定を行った。1、保育者の危険な場所の認識についての調査では、園長、看護師および各クラスの正規保育士らを対象に、「現・新園舎で子どもたちにとって危ない場所」や配慮事項などについての質問紙および補足インタビューを行った。その結果、保育者が認識する危険な場所として、段差のある場所(階段、玄関など)、園庭にある大型遊具(すべり台、ジャングルジムなど)、開閉により手指が挟まる場所(戸や扉など)、すべる場所(廊下、トイレなど)が上位に挙げられた。2、幼児の危険な場所およびけが(事故)の認識についてインタビュー調査では、保育園に在籍する3, 4, 5歳児(計50名)を対象に、園舎でのけがの経験、危ないと思うところ、新園舎に導入された大型遊具の遊び方および保育者が危険と回答した場所についての子どもの危険性の認識等についてインタビューを行った。さらに、3、幼児の活動量の測定では、園舎移転前後の子どもの活動量の測定を行った。今後、収集されたデータの分析を進め、幼児の危険な場所についての認識の発達特徴、活動量、保育者の配慮といった結果を総合して幼児期における安全教育のあり方について模索する。
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