2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20730540
|
Research Institution | National Research Institute of Police Science |
Principal Investigator |
岡邊 健 National Research Institute of Police Science, 犯罪行動科学部, 研究員 (40356209)
|
Keywords | 社会学 / 教育社会学 / 青少年問題 / 犯罪社会学 / 犯罪学 / 逸脱 / 刑事政策 / 社会調査 |
Research Abstract |
欧米の非行研究で使用されている十分な信頼性・妥当性を有する自己申告非行尺度を、本邦において確立するための基礎的研究を行うのが、本研究課題の目的である。本年度の研究内容は、次の通りである。 1尺度開発に関する近年の緒研究を包括的に把握し、本研究の遂行にあたっての指針を得た。検討したのは、犯罪学・社会学・心理学等の国内外の関連文献である。 2国内外の先行研究のうち、犯罪・非行尺度を用いたサーベイに基づく研究論文・研究報告をリストアップした。ついで、リストアップされた各文献について、尺度を構成する質問項目の内容と各項目への回答状況、信頼性・妥当性等の尺度の性質を示す指標を抜き出して、電子データの形で整理した。海外で開発された尺度については、日本語訳を作成した。 3収集された質問項目を参考にしながら、第1次調査の質問紙を作成した。尺度の作成にあたっては、海外で開発された尺度のうち、日本の社会状況に照らして不適切な項目があれば削除し、尺度の内容的妥当性を十分に確保するために、先行研究(Elliott and Ageton 1980)にならい、日本の犯罪統計に照らして少年非行事案のほぼすべてをカバーできるよう必要な項目を追加した。一方、回答の歪曲を検出する目的で、虚言尺度(Hartshorne and May 1928)などの尺度も、組み入れた。 4作成した質問紙をもとに調査を実施した。項目数がかなり多いなどの理由から、インターネットを利用した調査方式を採用した。具体的には、未成年者のモニタを擁する調査会社に調査の実施を委託し、600サンプルの回答を得た。
|