2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20730550
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
小島 千か 山梨大学, 教育人間科学部, 准教授 (80345694)
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Keywords | 音楽的諸要素 / パウル・クレー / ポリフォニー |
Research Abstract |
本研究は、小・中学校の音楽鑑賞において視覚的イメージを関わらせることによって、学習者に分析的で創造的な音楽聴取を促すことを目標とした指導法の開発である。 音楽的諸要素を学習者に意識化させるための教材音源の完成:学習者に視覚的イメージを喚起させながら、楽器の音色・リズム・旋律・和声を把握させるための音源で、同一メロディーのアレンジによるもの。 旋律の重なりを把握させるための教材音源の完成:分析的で創造的な音楽聴取においては、旋律の把握が第一であると考え、旋律の重なりからなるポリフォーを捉えさせるための音源として、J.S.バッハ作曲《フーガの技法》第1番のアレンジにより作成した。様々な楽器がテーマを演奏するもので、視覚的イメージを音色の違いと関連させながら、学習者に旋律の重なり(ポリフォニー)を把握させるもの。 音楽鑑賞教育にパウル・クレーの絵画を関連させる視点や作品の提示:パウル・クレーのポリフォニーを視覚化した作品を明らかにし、それをポリフォニー音楽の鑑賞授業に関連させる視点として「重なり」を示した。絵画と音楽における「重なり」の違いや類似性を把握させることにより、音楽の分析的・創造的な音楽聴取を促すことができると考える。 音楽と絵画のレクチャーコンサートの実施:参加者には、ポリフォニーの生演奏を聴きながら、実際に視覚的表現を行ってもらった。音の重なりのイメージを色や形の様々な「重なり」として表現された。
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Research Products
(1 results)