2008 Fiscal Year Annual Research Report
戦後歴史教育におけるナショナル・アイデンティティ形成論に関する研究
Project/Area Number |
20730560
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
角田 将士 Ritsumeikan University, 産業社会学部, 准教授 (70432698)
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Keywords | 戦後 / 歴史教育 / 小学校 / 教科書 / ナショナル・アイデンティティ |
Research Abstract |
平成20年度については、以下のような形で研究を遂行した。 1. 平成20年4月から7月・・・学習指導要領の分析及び研究方法の省察 昭和22年版、昭和26年版、昭和33年版、昭和43年版、昭和52年版、平成元年版、平成10年版の学習指導要領における小学校の歴史学習について、(1)どのような歴史認識を形成しようとするものになっていたのか、(2)形成しようとする歴史認識とナショナル・アイデンティティの形成とは、どのような関係になっていたのか、という2点を中心に分析を行った。 また、平成20年6月22日(日)大分市において開催された、「全国社会科教育学会研究プロジェクト『社会科教育史研究の体系化と新たな研究方法を探る』第1回中間発表会」において、「認識形成の論理を視点とした社会科教科書史研究の方法論」と題して、本研究の研究方法についての提案を行い、諸氏の批判を得ることで、今後の研究方法の省察を行った。 2. 平成20年8月から12月・・・教科書収集とそのデータベース化 国立教育政策研究所教育図書館において、本研究の分析対象となる歴史教科書(第II期〜第VII期)の収集を行い、それらのデータベース化を進めた。 3. 平成21年1月から3月・・・第I期教科書の分析 すでに入手していた文部省著作教科書である『くにのあゆみ』及び『日本のむかしと今』とを分析し、戦前の国定国史教科書と比較するなどして、ナショナル・アイデンティティの形成論を観点とした、戦前と戦後の断絶性と連続性を明らかにし、その後の教科書分析の指標を得た。
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Research Products
(7 results)