2008 Fiscal Year Annual Research Report
ターウィリガー代数に基づく符号・デザインの代数的理論
Project/Area Number |
20740003
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 太初 Tohoku University, 大学院・情報科学研究科, 助教 (50466546)
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Keywords | アソシエーションスキーム / Terwilliger代数 / 符号 / デザイン / 半正定値計画 |
Research Abstract |
1. パラメータ「displacement」が0となるTerwilliger代数の既約加群の研究に関連して定式化された、(1変数Askey-Wilson直交多項式を特徴付ける)Leonard対に関する問題の解を完全に記述した。現在論文を投稿中である[arXiv : 0807.0385]が、この結果は本研究計画に於いて重要なステップである。 2. William J. Martin (WPI, 米国)と共同で、可換アソシエーションスキーム理論の解説論文を執筆した。この招待論文では、交付申請書に記載した「従来の符号・デザイン理論(Delsarte理論)の非可換Terwilliger代数上での拡張・再構築」という今後の研究の方向性をはっきりと提唱した。また、Schrijverによる(群の作用を用いた)2進符号の半正定値計画限界、及び(可換群が正則に作用する場合の)双対スキームの理論等についてTerwilliger代数の観点から再構成・解釈を行った。 3. Qiu & Zhan (2007) による行列理論の結果に対しアソシエーションスキーム理論の手法を用いた別証明を与えることに成功した。これは本研究計画の遂行過程で副産物として得られたもので、直接符号・デザインに関する結果ではないが、他分野への「応用」との点で研究目的の趣旨に沿ったものと考える。 4. 交付申請書で述べた「tight性」の研究を現在継続して進めており、成果の一部について福岡で二度口頭発表を行った。これらは次年度順次論文を執筆する予定である。
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