2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20740006
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小島 秀雄 Niigata University, 自然科学系, 准教授 (90332824)
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Keywords | 開代数曲面 / 対数的小平次元 / 正規代数曲面 / 対数的多重種数 / 正規デルペッゾ曲面 / 高階導分 |
Research Abstract |
1. 対数的小平次元が1となる任意標数の代数閉体上定義された開代数曲面に開して、そのような代数曲面の極小モデルを構成し、その対数的標準写像の解析を行った。その結果、その対数的標準写像は楕円曲線束、準楕円曲線束、射影直線束のいずれかを与えることを示し、それぞれの場合について対数的標準因子を記述することができた。更に、この結果を用いて、対数的小平次元が1の開代数曲面の代数的多々重種数を調べた。これらの結果は、対数的小平次元が零の非有理開代数曲面の構造に関する研究成果も付け加えて、現在論文執筆中である。 2. 長岡工業高等専門学校の高橋剛氏とともに、ピカール数が1となる正規デルペッゾ曲面に関して研究を行い、D.-Q. Zhang氏による高々商特異点しか持たない場合に関する結果を拡張しぎ特殊な場合にそのような曲面を分類した。 3. 新潟大学工学部の和田教宏氏とともに、HCF-環R上の2変数多項式環R「x.y」の高階導分による核について研究し、そのような核はR「x,y」でない場合はR上1つの元で生成されることを証明した。標数零のUFD上の2変数多項式環の微分の核についてのことをBerson氏とE1 Kahoui氏が証明しているが, 我々の結果は彼らの結果の一般化となっている。この結果については現在、論文執筆中である。 4. 代数曲面上の理対化層が自明となる因子の随伴因子のD次元が非負であることとその2種数が正になることが1司値であるという酒井文雄氏の結果が基礎体の標数が正の場合にも成り立つことを証明した。現在、任意標数でのGorenstein正規代数曲面の分類理論の構築を試みている。
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