2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20740025
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
八森 祥隆 Tokyo University of Science, 理工学部, 講師 (50433743)
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Keywords | 整数論 / 岩澤理論 / 岩澤主予想 / セルマー群 |
Research Abstract |
有理数体上の絶対ガロア群の表現の数論的性質を岩澤理論的な手法を用いて明らかにすることが本研究の目的であり、特に(a)反円分的Z_p拡大において、合同関係にある2つの異なるガロア表現のセルマー群どうしのあいだおよびp進L関数どうしのあいだに与える関係、(b)ポジティブ分岐拡大の岩澤理論におけるセルマー群の詳細な構造、の2つについて調べることが目的であった。今年度は(a)について昨年度重点的に研究しある程度の成果は得たものの、最終的に満足のいく結果まで到達しなかった。pを法として合同な2つの異なるガロア表現に対し、セルマー群どうしのあいだの関係については既に満足すべき結果を得ているので、p進L関数でもその関係を証明することが目標であった。そのためのキーは二つのp進L関数を結びつける二変数のp進L関数の存在であり、本研究の最大の目標はその構成法の正当性の確認及び所期の関係を得ることであったのだが、まだそこに到達することが出来ていない。ひきつづき次年度で完遂を目指す。(b)については研究討論を国内の何名かの研究者と行い、問題点とそれの解決法へのヒントを得た。これも次年度で進展を図る。
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