2009 Fiscal Year Annual Research Report
コンパクトClifford-Klein形の存在問題と変形問題
Project/Area Number |
20740033
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉野 太郎 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 助教 (20447890)
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Keywords | 幾何学 |
Research Abstract |
Clifford-Klein形の変形空間を、その位相情報まで込めて記述することは困難なことが多く、その記述手法の確立が今年度の研究目標であった。 その困難は、変形空間が必ずしもハウスドルフ空間とならないことに起因する。 本年度の研究により次のことが分かった。 (i) 変形空間はハウスドルフではないものの有限個のハウスドルフ空間「積み重ねた」構造をしている。 (ii) 従って、その「積み重ね方」を記述することができれば、変形空間の位相を記述することができる。 (iii) 代数幾何のブローアップに相当する操作を、より一般の位相空間に対し定式化することで、その「積み重ね方」を記述することが可能である。 ただし、現在のところ(iii)に関しては、いくつかの具体的な変形空間に対して「ブローアップ」を記述することができたのみであり、一般の位相空間に対する定式化は未だなされていない。
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