2008 Fiscal Year Annual Research Report
組み紐理論とヘガードフレアー理論を用いた結び目の研究
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20740041
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松田 浩 Hiroshima University, 大学院・理学研究科, 助教 (70372703)
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Keywords | 組み紐 / 横断的結び目 |
Research Abstract |
本年度はフライプと呼ばれる操作を拡張したH-フライプという操作で移り合う閉組み紐の対について調べた。特にこの閉組み紐の対に対応する横断的結び目の対で古典的不変量(自己絡み数)だけでは区別できないものについて調べた。この性質を持つ横断的結び目の対は3次元多様体上の接触構造の分類と密接に関係しているため接触トポロジーの分野で注目されている。古典的不変量では区別できないが異なる横断的結び目の対で現在までに知られているものは全て負符号のフライプで移り合うことが知られている。負符号フライプを拡張した操作である負符号H-フライプについても同様のことが成り立つことをいくつかの例を構成することで示した。具体的には次の性質を満たす横断的結び目の対K, Lの族を構成した。「KとLはそれぞれ閉3-組み紐, 閉4-組み紐に対応し負符号H-フライプ1回で移り合う。Kから安定化操作1回で得られる横断的結び目K'とLとは古典的不変量と位相的結び目型は同じであるが横断的結び目としては異なる。」 また次の性質を持つ横断的結び目の対K, Lの具体例を構成した。KとLはそれぞれ閉3-組み紐, 閉5-組み紐に対応し負符号H-フライプ1回で移り合う。Kから安定化操作2回で得られる横断的結び目K"とLとは古典的不変量と位相的結び目型は同じであるが横断的結び目としては異なる。K"とLとが横断的結び目として異なることを示すために計算機を使って結び目フレアーホモロジー群の計算を実行した。安定化操作を2回施しても異なる横断的結び目が出てくる例は今までに見つかっていない新しいものである。
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Research Products
(1 results)